ルーマニアのトランシルヴァニア地方にあるホイア・バキュウの森は、地球上で最も呪われた場所のひとつとされています。2012年10月、米国の旅行雑誌『Travel & Leisure』は、「世界で最も呪われた森」として、日本の青木ヶ原樹海やドイツの黒い森と並ぶランキングを発表しました。ホイア・バキュウの森は、その特異な歴史と超常現象の物語で、地元の人々や観光客の想像力をかき立ててきた。
クルージュ・ナポカ近郊に位置するホイア・バチウの森は、面積が約3平方キロメートル。この森が有名なのは、幽霊やUFOの目撃談、時空の歪みなど、不可解な出来事や超常現象が数多く報告されているためです。また、この森には「ラウンド・グレイド」と呼ばれる奇妙な円形の空き地があり、しばしば異次元への入り口やポータルと見なされている。

かつてはまっすぐな高木が生い茂る生態系の森だったが、現在は枝分かれした幹が多く、不気味な雰囲気が漂っている。地元住民の間では、この森に入ると不安や恐怖を感じると言われており、中には「入った者は二度と戻ってこない」と言う人もいる。
その不気味な評判とは裏腹に、ホイア・バキュウの森は冒険とホラーの観光地にもなっている。旅行会社「City Tours」のマネージャー、Traian Almăşan氏は、この森の観光資源としての可能性を、スコットランドのネス湖の怪物になぞらえています。インフラを整備し、プロモーションを行えば、この森はスリル満点の異世界体験を求める観光客の人気スポットとなる可能性がある、とアルマシャンは指摘する。
クルージュ・ナポカからホイア・バチウの森に行くには、バチウの村を通り、森の中にある遺跡への標識に従って、曲がりくねった道を歩かなければならない。家並みや暗い工場地帯を抜けると、やがて森の端にたどり着く。森から不思議な光や音が聞こえてくるという体験談も多く、地元では森にまつわる怪奇現象についての問い合わせが絶えません。
森に入ると、廃墟となった遺跡があり、不気味な雰囲気を醸し出している。さらに奥に進むと、木々の奇妙な形や、森に響く不自然な音に気づくことができる。入口から30分ほど歩いたところにある「ラウンド・グレイド」は、ホイア・バキュウの森における超常現象の震源地と言われています。
